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日本では2人に1人がガンが見つかり、そのうち3人に1人はガンで死亡している時代です。

ガンは早期発見からの早期治療ができれば治すことができる病気ですが、恐れられているのがよく言われる「ガンの転移」です。

これだけガンに対して多くの治療が開発され、治療技術が高まっていますが、ガンの転移を防ぐ薬は開発されていません。

そんな中で、心臓ホルモンという物質がガンの転移を防ぐ効果があることがわかったんです。

全国的な研究にも取り掛かれていて、近いうちにガンの転移がなくなる薬・治療方法が確率するかもしれません。

そこで、今回は肺ガンの転移に関する最新治療や考え方について紹介しましょう。

転移を制すものはガンを制す

ガンの転移に関する治療現場では「転移を制すものはガンを制す」という言葉があるそうです。

皆さんも知っているとおり、ガンには様々な種類があります。胃がん・肺がん・大腸がん…などなど身体のいろんなところにガンは発見されるものです。

しかし、どんなガンであっても、転移しなければ死にいたることはないと言われています。「全身に転移することで初めて死に至る」というのがガンの殺人方法なんです。

例えば、肺がんであれば、肺で作られたガン細胞がリンパや血液に乗ってあらゆる臓器に移動してしまうことで転移してしまいます。肺だけの増殖じゃなく、転移することでガン細胞というのは陣地を大きくしていくんです。

そして、臓器でがん細胞が大きくなると、その臓器の機能が低下してしまい、最終的には臓器の死=人間の死という流れになっています。

心臓ホルモンが転移を救う!

聞いているだけで、厄介でガンの転移なんてどうしようもないじゃないか?と思ってしまいますが、今回発見された最新治療では、この転移を防ぐことが可能ということです。

そのキーマンこそが「心臓ホルモン」という物質。

男性ホルモン・女性ホルモンなどと同じように、心臓でもホルモンは分泌されています。そんな心臓ホルモンの一種「心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)」と呼ばれる物質が「がんの転移」に大きく関わってきます。

一般的に知られているのはこのANPが血圧を下げたり、尿を出したりする作用があります。コレに関しては日本では20年前から医療現場で使われている物質です。(心臓の薬)

で、従来までは心臓の薬として使われていたANPという物質をがんの転移に使ってみると、効果が現れたという流れになります。

肺がんの手術をした際には約2割の人が不整脈になるそうです。

それを予防するために心臓ホルモンであるANPを使って治療していたら、肺がんの転移に非常に目立った効果が現れたのが「ガン転移に効果的な治療薬」発見の第一歩です。

ANP治療を行った患者のガン転移率はかなり低くなったという報告があります。

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肺がんを例にだすと、肺がん手術だけした場合にガンが再発しない確率は67%(2年後)。

手術後に心臓ホルモン治療をセットで行った場合にガンが再発しない確率は91%(2年後)と明らかに転移や再発に差が開いているんです。

これによって心臓ホルモンがガンの転移に効果的だということがわかったんです。

心臓にガンはない!(心臓転移??)

ガンの転移とはドラマなのでもよく聞いたことがあると思いますが、その転移先で「心臓」というのは聞いたことがないと思います。

事実、「ガンが心臓に転移する」ということはないようです。(かなり稀)

つまり、心臓にガンを寄せ付けない何かがある!という証明になっています。これを裏付ける研究で、マウスを使った実験があります。

あるマウスの心臓ホルモンを機能させなくしたところ、そのマウスの心臓にガンの転移が発見されたんです。

ここまで結果がでれば、心臓ホルモンがガンを寄せ付けず、転移を防ぐ効果があるのは明白ですね。

なぜ心臓ホルモンはガンの転移・再発を防ぐのか?

専門的な言葉で説明してもわかりずらいと思うので、管理人が知っている知識を簡単に要約して説明しましょう。

まず、がん細胞が転移するには2つの要因があります。

  • 血液(リンパ)にのってがん細胞が移動する
  • 血管が炎症を起こしてしまう。

血管を通ってガンは移動をします、そして血管に炎症が起きてしまうと、血管の中にEセクチンと呼ばれる接着物質ができあがります。

セレクチン

炎症が起きていない血管であれば、がん細胞が移動する際に白血球などが食べ尽くしてくれるんですが、炎症によってEセクチンができてしまうと、血管にガン細胞を接着してしまうんです。そして、接着したところからがん細胞はどんどんと大きく成長していきます。

これががん細胞が転移するという仕組みになります。

心臓ホルモンはがん細胞をが血管に接着するのを防ぐ効果があり、これによりガンの転移するリスクが極めて低くなるんです。

心臓ホルモンと抗癌剤について

ガンの治療薬として抗癌剤があります。

現代のがん治療でもっとも活躍している治療薬と言っていいでしょう。

抗癌剤はがん細胞を叩いて小さくする働きがあります。それにともなってあらゆる細胞も叩かれるので副作用が大きくなります。

一方で心臓ホルモンはがん細胞に対して直接攻撃をするものではありません。

あくまでもガン細胞が血管の中で付着して、そこから転移するのを防ぐ効果になります。

これだけ聞くと、「なんだガン細胞を撲滅できるわけじゃないんだ・・・」と思いますが、がん治療の専門家から言わせると、「ガンの転移を防ぐことは、ガンを直接攻撃するのと同じくらい意味があること」みたいです。

なぜなら、ガンは転移して初めて死に至る病気だからです。

その転移を防ぐ=ガンで死なないということですからね!